夏休みのイベントとして毎年人気の「おいでよ!絵本ミュージアム」。2019年で13回目の開催となる今回は「いろ・かたち・ものがたり」をテーマにした、五感で楽しめる絵本の世界が広がっています。早速、その見どころをご紹介していきましょう。
絵本の世界を「自由に」体感しよう

今回の絵本ミュージアムでは、親子やお子さん同士で絵本や物語の世界を「自由に」体感できる展示やしかけがいっぱい。順路もなく自由気ままに過ごせる雰囲気なので、小さなお子さんと一緒に訪れる方も安心です。
まず目に飛び込んでくるのは、絵本の世界に誘う大きな幕。ページをめくるように、進んでいきましょう。

「ぼくだよ ぼくだよ(作 きくちちき)」らいおんとひょうが森で出会って自慢し合ううちにどんどん空想の世界へ…大きな絵本が目の前に広がったような、楽しい演出。優しいタッチで描かれた可愛らしい動物たちが、ワクワク気分を盛り上げてくれます。
絵本の世界を「体全体」を使って楽しめる

中に入ると、開放的な空間に広がる絵本の世界。エリック・カール代表作「はらぺこあおむし」などカールさんの絵本の魅力をおさんぽしながら楽しめます。展示の裏にも仕掛けがあるので、ぜひのぞいてみてくださいね。
自由に読める約1000冊の絵本展示

絵本ミュージアムの特徴は、何といっても自由に手に取って読むことができる絵本展示。約1,000冊が集まる空間は、絵本好きさんにはたまらないのではないでしょうか。絵本はテーマに沿って展示されているため、お好きなジャンルを見つけやすいのも魅力です。
「もこもこもこ」をつくってみよう!

もうひとつの特徴は、絵本の世界をより深く体感できるデジタル展示。こちらは、「もこ もこもこ(作 谷川俊太郎、絵 元永定正」のコーナー。赤ちゃんも楽しめるちょっと不思議で面白い絵本の世界を体験できます。いろいろな「いろ」や「かたち」を、誰でも自分でつくることができる楽しいしかけ。どうやってつくるかは、行ってみてのお楽しみ!
物語に迷い込んだよう。ファンタジーの世界へ

こちらは、「チリとチリリ(作 どいかや)」のコーナー。「森の喫茶店」も再現され、中には食べ物をテーマにした展示や絵本がいっぱい。喫茶店でくつろぐように自由に絵本を読むことができます。可愛らしいディスプレイにも注目。
優しい雰囲気に癒される「チリとチリリ」の世界

大人は、しゃがんで入らなければいけないほど小さな扉。この先には何があるのでしょう?

あら、可愛いフロントさん。部屋の鍵が壁にかかっているのもリアル!

「チリとチリリといっしょにファンタジーの世界を旅しよう」がテーマのメルヘンチックな展示も見どころです。ふんわりとした優しいタッチの絵と色彩に癒されます。
デジタルで表現する新しい絵本体験も

ちょっとひと休みするなら、雨の日のいきいきとした風景を描いた言葉のない絵本「雨、あめ(作 ピーター・スピア)」のコーナーへ。こちらは、目で、耳で、体を使って雨の日の1日を体感することができます。映像や音声から「感じる」、新しい絵本体験。ソファにゆったりと体をあずけて、ただただぼーっとしていたくなる空間です。
ミュージアムショップでお気に入りを見つけて

絵本や絵本にまつわるグッズが多数揃うミュージアムショップ。展示されていた絵本で気になるものがあれば、こちらで購入することもできます。他ではなかなかお目にかかれない絵本グッズもいっぱいです。
絵本は子どものもの、と思われがちですが、実は大人のファンもたくさん。お子さんはもちろん、大人の方もいつでも読み返せるように、お守りのように大好きな絵本を傍らに置いておくのも素敵ですね。
絵本の「読み聞かせ」イベントもチェック
筆者も毎年楽しみにしているのが、読み聞かせイベント。会期中の毎週金曜日には、TNCテレビ西日本アナウンサーさんによる読み聞かせイベントが開催されます。登場人物によって声音を変えたり、場面によって読み方を変えたり…さすがアナウンサーさん!という迫力のある読み聞かせに、お子さんから大人まで夢中に。和やかな雰囲気のなか絵本の世界を満喫できますよ。
【絵本の読み聞かせ】
●時間:11:30 〜、13:00 〜 ※会期中は毎日開催
●会場:アートカフェ・M8
●参加費:無料
●毎週金曜日はTNCテレビ西日本アナウンサーさんが担当
絵本を見る・読む・体感しよう!

絵本を見る・読むだけではなく、体全体を使ってファンタジーの世界を楽しめる絵本ミュージアム。自由に感じること、表現することを絵本を通じて学ぶことができる素敵なイベントです。

今回ご紹介した以外にも、さまざまな展示やワークショップなどの体験型イベントも開催されています。暑さ厳しい夏、あなたも涼しい空間でお子さんやお友達と一緒に絵本の世界を満喫してみませんか。
会期 2019年7月18日(木)~8月18日(日) 会期中無休
観覧料 一般1,000円(800円)、高大生700円(500円)、小中生500円(300円)、未就学児は無料
【写真:Naomi.Spring 伊野奈緒美 文:Naomi.Spring 伊野奈緒美】
福岡アジア美術館 基本情報
【住所】福岡市博多区下川端町3-1リバレインセンタービル7階
【問い合わせ(TEL)】092-263-1100
【営業時間】9時30分~17時30分(入場は17時まで)
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